TOP >> ほーりー 江戸を斬る!>> 浅草編:少年の後ろ姿
ほーりー 江戸を斬る!
向かって左の棚に並んでいるのが今戸焼。このあたりでは当時、火鉢や食器等、庶民の日用品を作るのに適した赤土がよくとれたそうです。くるくると器を作っている陶器匠の手仕事を、しゃがみこんで見物している小僧さん。ではちょっとこの彼に注目してみましょう。 ウサギちゃんが背中に描いてあります。かわいい柄の着物ですね。じつはこれ、“背守り”という、おまじないです。「七つまでは神のうち」という言葉があるように、当時は数え七歳までの子どもたちの死亡率が非常に高かったんです。魂がまだこの世に定着していないからで、悪霊にとりつかれてしまうせいだ、という考え方があったんですね。白兎は、飛び跳ねて、離れていく子どもの魂を引き寄せてくれるとされ、背守りによく使われるモチーフでした。さらに肩のあたりには縫い線が入っています。これは“肩揚げ”。子どもの成長に合わせて着丈が調節できます。一枚の着物を長く着るための工夫なんですね。たかが子どもの着物一枚ですが、それは、健やかな成長を願うお母さんの優しさにあふれた一枚、でもあるんです。
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