TOP >> ほーりー 江戸を斬る!>> 深川編:二軒茶屋
ほーりー 江戸を斬る!
江戸名図会本文には、当時の富岡八幡の境内の様子がこう記されています。
当社門前、一の鳥居より内三、四町が間は、両側茶屋・酒肉店軒を並べて、つねに弦歌の声絶えず。ことに二軒茶屋と称する貸食屋(料理屋のことか?)などありて遊客絶えず。牡蠣・蜆・蛤・鰻の類をこの地の名産とせり。
神社の境内とはいえ、かなり繁華で娯楽性の高い雰囲気だったようですね。そのなかでも特に二軒茶屋が評判だったとのこと。二軒茶屋は、はじめは富岡八幡の役人の助成費を得るために、参詣人に田楽やお団子などを売り出す腰掛茶屋としてスタートします。その後、富岡八幡宮界隈に花街が形成され、富裕層の参詣人が増大すると、ニーズに合わせて次第に高級料理を出すようになり、最盛期には8~9軒の料理屋が軒を連ねましたが、やがて図会に見られる"いせや""松本"の二軒に淘汰されていきました。新鮮な海産物が、掘割を通って高速船で運ばれてくるわけですから、料理のおいしさは折り紙つき! 富岡八幡宮は食の名所でもあったわけですね。(ちなみに、二軒茶屋はその後、天保の改革で廃業となりますが、松本だけは営業を再開し、明治まで続きます)
現在の境内に食の名所の面影はほとんどありません。ただ一つ、鳥居をくぐってすぐ左に「深川宿」という飲食店があり、あさりたっぷりの深川飯(当時の漁師が食べた味噌汁のぶっかけ飯)がお腹いっぱい頂けます。まったりクリーミーなお味噌なのに、あさりのお出汁がよく出ていて、後味はサッパリ。散策のおともに最適ですよ!
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