TOP >> ほーりー 江戸を斬る!>> 向島編:大川橋
ほーりー 江戸を斬る!
安永3(1774)年に、民間からの出願によって隅田川にかかる5つの橋のうち、最後に架橋されたのが大川橋(通称・吾妻橋)です。これにより浅草側から向島方面へ気軽に出かけることが可能になり、向島界隈は多くの観光客でにぎわうようになりました。
図会をみてわかるように、“大川橋”というのが幕府が命名した正式名称。現在なじみのある“吾妻橋”という名称は民間の間での通称だったんですね。この辺りは『伊勢物語』(平安時代の歌物語。主人公のモデルは恋多きイケメン文化人、在原業平だといわれている)の東下りの段に登場するため、だれともなく“東橋”と呼ぶようになり、雅趣を求めて“吾妻橋”もしくは“吾嬬橋”と表記するようになっていったそうです。おお、江戸っ子、古典文学から通称を引っ張ってくるなんて、洒落てますね。
ただ単に江戸城から見て東側にあるから“東にある橋”という意味だ、という説もあるんですが(笑)、なにはともあれ、この通称のほうが通りがよかったために、明治になってから正式に“吾妻橋”と改名し、現在に至っています。
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