TOP >> ほーりー 江戸を斬る!>> 上野編:寛永寺 黒門
ほーりー 江戸を斬る!
現在上野公園前の噴水があるあたりに、寛永寺の総門である黒門がありました。ここは上野戦争(1868年、5月15日。江戸城無血開城を不服とする旧幕臣達を中心に結成された彰義隊と、明治新政府軍の戦い)最大の激戦地です。
彰義隊は最初、三橋のあたりに畳と俵でバリケードを張り前衛としました。対する新政府軍は広小路(現在の上野松坂屋付近)に本陣をしきました。前衛で両軍の小競り合いが開始されると、近代武装を整えていた新政府軍が戦況有利。じりじりと敗色の濃くなった彰義隊は黒門まで後退し、以降、黒門をはさむ形で両陣営による激しい銃撃戦が展開します。じつはこの黒門、現在も南千住の円通寺に移築され、ほぼ当時のかたちのまま現存しています。境内になにげなく建っていて、正直かなり見た目は貧相。「ほんとにこれがあの黒門なのかなぁ」と、ちょっと不安になったのですが、よくよく見ると、門の全面に無数の弾痕が……! 正真正銘本物でした。改めて全貌を眺めてみると、戦闘のすさまじさを物語るために1868年から時を経ることを放棄したかのような出で立ち。感慨すら覚えます。貧相とか言って、ごめんなさい
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